「社会の底辺職業」で検索すると、劣悪な労働環境や、低賃金でハードワークな職業がヒットする。
たとえば、次のような職業だ。
- タクシードライバー
- 肉体労働全般
- 介護職
- 不動産のテレアポ
- アニメーター
- 印刷会社のDTPオペレータ
- 工場関連
- 風俗嬢、AV女優
しかし、このような職で働いている人達は、少なくとも社会の役にたっている。社会から必要とされていることを忘れてはいけない。親のすねをかじったニートや、人を騙して簡単に金儲けしている連中と比べたら、社会の底辺などとは到底言えないのだ。
Yahoo!知恵袋で、「社会の底辺職を教えて下さい」といったトピがあったが、そんなアホみたいな質問をする人への非難が殺到し、まともな回答は得られなかった。
「底辺 職業」などといった発想を持つ人間が、社会の底辺なのかもしれない。
マックジョブという言葉
君は、マックジョブという言葉を知っているか?
マックジョブ(McJob)とは、低賃金・低スキル・重労働(長時間労働・過度の疲労を伴う労働)、マニュアルに沿うだけの単調で将来性のない仕事の総称。一般に、ファーストフード店などの創意工夫を必要としない機械的な動作を繰り返す業務を指す。「マック」はハンバーガーショップのマクドナルドにちなむ。
<Wikipediaより>
日本では、マクドナルドで働いている人達を下に見たり、蔑んだりすることは少ない。しかし、アメリカでは誰にでも出来る低賃金な仕事は、マックジョブと呼んで蔑視することが多い。これは、低賃金で重労働に従事せざるおえない状況を招いたのは、本人の努力・能力が足りないからだといった、自己責任論が強いアメリカならではの社会的背景があるようだ。
近年、日本のグローバル化が進んでいることからも、以前は「職業に貴賎なし」と言われていた日本的な考えが、「底辺職」といった発想にシフトしてきたのかもしれない。
いずれにせよ、真面目に働いている人を見下す態度は慎むべきではあるが、努力を一切せずに低賃金・重労働の仕事をし続ける態度もまた一考が必要である。